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ふるさと納税「ワンストップ特例」の落とし穴!確定申告が必要になる意外なケースを解説

「ふるさと納税のワンストップ特例を申請したから、もう手続きは終わった」
こう思っている方は多いものです。

しかし実はワンストップ特例には、申請していても確定申告が別途必要になったり、そもそも申請自体が無効になったりする「意外な落とし穴」がいくつもあります。
知らずに放置すると、せっかくのふるさと納税の控除が受けられない「控除漏れ」につながりかねません。

本記事では、ワンストップ特例の基本的な仕組みから、確定申告が必要になる意外なケース、申請済みでも安心できない落とし穴、そして失敗しないための確認ポイントまで、ARK税理士法人が詳しく解説します。

税務・財務・資産管理などの課題は「ARK税理士法人」まで

ふるさと納税のワンストップ特例とは?確定申告なしで控除を受けられる便利な制度

ふるさと納税のワンストップ特例とは?確定申告なしで控除を受けられる便利な制度

はじめに、そもそもワンストップ特例制度とは、どういった制度なのか基本を確認します。

 

ワンストップ特例制度の基本概要

端的に言うとワンストップ特例制度とは、確定申告をしなくてもふるさと納税の寄附金控除(自治体などに寄附した金額から一定額が所得・税額から差し引かれること)を受けられる制度です。

  • 主に年末調整で手続きが完結する会社員向けの制度
  • 控除は所得税の還付ではなく、翌年度の住民税から差し引かれる形で反映される
  • 利用するには、寄附先の自治体に申請書を提出する必要がある

確定申告の手間なく寄附先の自治体への申請だけで控除が完結することが、ワンストップ特例の最大のメリットです。

(参考)国税庁 ふるさと納税をされた方へ

 

確定申告との「控除の受け方」の違いに注意

意外と知られていませんが、ワンストップ特例と確定申告では、控除される税金の種類が異なります

  • 確定申告の場合:寄附金控除のうち一部(所得税率に応じた割合、目安としてはおおむね1割程度)が所得税から還付され、残りが翌年度の住民税から控除される
  • ワンストップ特例の場合:所得税からの還付はなく、寄附金控除の全額が翌年度の住民税から控除される

控除される合計額そのものは、原則としてどちらの方法でも変わりません。

ワンストップ特例は、本来なら所得税還付として受け取る分もまとめて、住民税の減額という形で受け取る仕組みだとイメージすると分かりやすいでしょう。

この違いを知らないと、「確定申告をしたら還付金が振り込まれるはずなのに来ない」「ワンストップ特例なのに所得税が減っていない」といった誤解にもつながりますので、押さえておきましょう。

▶関連コラム:【確定申告・超初級編】今さら聞けない!対象の人・準備・スケジュールを税理士が徹底解説!

 

ワンストップ特例を使える人の条件

ワンストップ特例を利用するには、次の条件をすべて満たす必要があります。

  • ふるさと納税以外の理由で、確定申告が不要な人であること
  • 1年間の寄附先が5自治体以内であること
  • 寄附した自治体ごとに、それぞれ申請手続きを行うこと
  • 申請期限までに、書類またはオンライン申請を完了していること など

申請期限は、原則として寄附した翌年の1月10日必着です。
オンライン申請の場合も同日23時59分までに手続きを完了する必要があります。

一見シンプルに見えるこの条件ですが、実務では「気づかないうちに条件から外れてしまう」ケースが少なくありません。

 

申請の流れ|寄附のたびに、自治体ごとの手続きが必要

ワンストップ特例の申請は、次の流れで行います。

  • 寄附時に「ワンストップ特例の申請を希望する」旨を選択する(ふるさと納税サイトによっては、寄附と同時にオンライン申請まで完結する場合もあります)
  • 寄附先の自治体から送付される「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」に必要事項を記入する
  • 本人確認書類(マイナンバーカードの写し、または通知カード+運転免許証等の写し など)を添付する
  • 寄附先の自治体ごとに、それぞれ申請書を提出する(5自治体に寄附した場合は、5通の申請書が必要です)

「寄附は1回のオンライン手続きで完結するのに、申請書は自治体の数だけ必要」という点は、特に見落とされがちです。
5自治体に寄附した場合、5通すべてを期限内に提出できて初めて、その年のワンストップ特例が完了します。

橋場先生

「ふるさと納税」はお得な制度で、「ワンストップ特例」は便利な制度です。
組み合わせて使うと、手間を減らしながら各地の返礼品を楽しめます。

一方で制度の理解不足によって、単に手出しをして返礼品を受け取っている方も少なくありません。

「ちゃんと手続きできているのか」
不安に感じたら、ARK税理士法人へご相談ください。
詳しくお話を伺い、最適な金額で適切な申告ができるようサポートいたします。

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【要注意】ワンストップ特例が使えなくなる意外なケース

【要注意】ワンストップ特例が使えなくなる意外なケース

ワンストップ特例は「確定申告をしない人」が対象の制度です。
逆に、何らかの理由で確定申告が必要になった時点で、ワンストップ特例は自動的に無効になります。

具体的にどのような場合にワンストップ特例が利用できなくなるのか、ご紹介します。

 

医療費控除を受ける場合

1年間(1月1日〜12月31日)に支払った医療費が、目安として10万円(総所得金額等が200万円未満の方は所得の5%)を超えると、医療費控除の対象になり得ます。

  • 医療費控除は年末調整では受けられず、確定申告が必要です
  • 確定申告をすると、ワンストップ特例の申請だけでは手続きが完結しなくなります
  • この場合、ふるさと納税分も確定申告に含めて申告し直さなければ、控除漏れになる可能性があります

「ワンストップ特例は申請済みだから」と安心して、医療費控除の確定申告書にふるさと納税の寄附金控除を書き忘れる、これが典型的な失敗パターンです。
家族の入院や手術など、年の途中で急に医療費がかさんだ場合ほど注意しましょう。

たとえば、年間の医療費が15万円かかり、保険金などで補填された金額が2万円だったとします。
この場合の医療費控除額は「15万円-2万円-10万円=3万円」です。

この金額を確定申告するタイミングで、ワンストップ特例を申請していたふるさと納税の寄附金控除も、忘れずに確定申告書に記載しなければいけません。

▶関連コラム:【例題つき】医療費控除の計算方法は?制度の仕組みといくら戻るか徹底解説!

 

住宅ローン控除の初年度申告をする場合

住宅を購入・新築した年も、同様の注意が必要です。

  • 住宅ローン控除は、初年度に限り確定申告が必要です
  • ワンストップ特例を申請済みであっても、確定申告書に寄附金控除を記載しないと、ふるさと納税分の控除が反映されません
  • 2年目以降は、勤務先に「給与所得者の住宅借入金等特別控除申告書」を提出すれば年末調整で対応できるため、初年度だけの特別な注意点として押さえておきましょう

住宅ローン控除の手続きに気を取られてふるさと納税の記載を忘れてしまうケースは多いもの。
マイホームを取得した年は特に注意したいタイミングです。

 

副業収入・不動産所得・年収2,000万円超などで確定申告が必要な場合

会社員であっても、次のような場合は確定申告義務が生じ、ワンストップ特例は使えなくなります

  • 副業所得(給与以外の所得)が年20万円を超える場合
  • 不動産所得や、株式・暗号資産などの申告が必要な取引がある場合
  • 給与収入が2,000万円を超える場合(年末調整の対象外となるため)

「会社員だからワンストップで大丈夫」という思い込みは危険です。
ふるさと納税をした年に、副業や資産運用の状況が変わっていないか、再度確認しておきましょう。

(参考)国税庁 確定申告が必要な方

 

申請済みでも安心できない!控除漏れにつながるワンストップ特例の落とし穴

申請済みでも安心できない!控除漏れにつながるワンストップ特例の落とし穴

確定申告の要・不要にかかわらず、申請手続きそのものに潜む落とし穴もありますのでご紹介します。

 

寄附先が6自治体以上になった場合

ワンストップ特例が使えるのは、寄附先が5自治体以内の場合だけです。

  • 同じ自治体に複数回寄附しても、自治体数としては「1」とカウントされます
  • 6自治体以上になった場合は、すべての寄附分について確定申告が必要になります
  • 「6つ目の自治体分だけ確定申告すればよい」というのは誤解で、5自治体分も含めて、その年の寄附すべてを確定申告で申告し直す必要があります

たとえば、A市・B町・C村の3自治体に申請書を提出したうえで、後からD市・E町に追加で寄附し、さらにF村にも寄附してしまった場合です。
自治体数は6となり、すでに提出済みのA〜E分の申請も無効になります。
この場合、A〜Fの6自治体すべての寄附について、確定申告で寄附金控除を申告し直さなければなりません。

「返礼品を選んでいるうちに、気づけば6自治体目に寄附していた」というケースは、複数のふるさと納税サイトを使い分けている方ほど起こりやすい落とし穴です。

▶関連コラム:【個人事業主必見】ふるさと納税は結局お得なのか?年収シミュレーションで解説

 

申請期限に間に合わなかった場合

申請期限(原則、寄附翌年の1月10日必着)に間に合わないケースも要注意です。

  • 年末に駆け込みで寄附すると、申請書の到着や本人確認書類の準備が間に合わないことがあります
  • 期限を過ぎてしまった場合は、確定申告で寄附金控除を受け直す必要があります
  • 確定申告の受付期間は、通常翌年2月16日から3月15日ごろですので、1月10日に間に合わなくても、この期間内に申告すれば控除を受けられます

年末の寄附は、返礼品選びだけでなく申請書類が年明けの期限に間に合うかどうかまで意識しておく必要があります。

 

引っ越し・結婚などで住所や氏名が変わった場合

寄附した後の生活の変化も、見落としがちな落とし穴です。

  • 寄附後、翌年1月1日までに住所や氏名が変わるケースがあります
  • 申請内容と住民票の情報がずれると、正しく控除が反映されない可能性があります
  • 変更があった場合は、「申請事項変更届出書」を寄附先の自治体に提出する必要があります(多くの自治体で郵送のほか、オンライン提出にも対応しています)

特に、年末年始にかけての引っ越しや入籍は、ワンストップ特例の申請内容とタイミングが重なりやすいため、注意しておきましょう。

 

そもそも申請書自体に不備があった場合

見落としがちな落とし穴として、申請書の記入不備や、本人確認書類の添付漏れもあります。

  • マイナンバーの記載欄が空欄・誤記のまま提出されている
  • 本人確認書類のコピーが同封されていない、または有効期限切れ
  • 寄附者の氏名・住所と、申請書の記載内容が一致していない

こうした不備があると、自治体側から再提出を求められることがあり、対応が遅れれば申請期限(1月10日必着)に間に合わなくなるおそれもあります。

提出前に、記載内容と添付書類を一度見直す習慣をつけておきましょう。

橋場先生

「申請したのに、控除されていない」「必要以上に納税してしまい、結局損をしてしまった」
このように、お得に活用したつもりができていないケースは後を絶ちません。

その理由は、ふるさと納税が他の税金とも深く関わり、正確な納税タイミングや金額を出すことが困難な点にあります。

税金の専門家であれば、こうした不安なく最適な金額・タイミングでふるさと納税を活用できますので、お悩みをお持ちの方はARK税理士法人にご相談ください。

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ワンストップ特例で失敗しないための確認ポイントと対策

ワンストップ特例で失敗しないための確認ポイントと対策

最後に、ここまでの落とし穴を踏まえた、実務的な対策をお伝えします。

 

確定申告が必要になったら、ふるさと納税分も必ず申告する

最も重要な対策は、ふるさと納税分も含めて正確に申告することです。
具体的には、次のような対策を検討しましょう。

  • 医療費控除・住宅ローン控除などを申告する場合は、寄附金控除も一緒に申告する
  • 寄附金受領証明書や寄附履歴を、事前に整理しておく
  • 複数のふるさと納税サイトを使っている場合は、寄附先の漏れに特に注意する
  • 確定申告では、ワンストップ特例の申請有無にかかわらず、その年の寄附すべてをまとめて申告する

なお、令和3年分の確定申告からは、寄附先ごとの「寄附金受領証明書」の代わりに、ふるさと納税ポータルサイトなどの特定事業者が発行する「寄附金控除に関する証明書」を、まとめて1枚提出できるようになりました。

マイナポータル連携やXML形式のデータをダウンロードして、国税庁の確定申告書等作成コーナーに取り込めば控除額が自動反映されるため、複数のサイトを使っている方ほど活用したい仕組みです。

(参考)国税庁 ふるさと納税に係る寄附金控除に関する証明書等について

 

控除されているか住民税決定通知書で確認する

ワンストップ特例を利用した場合、控除は翌年度の住民税に反映されます

  • 会社員の方は、毎年5〜6月頃に勤務先から配布される住民税決定通知書で確認できます
  • 控除額が想定より大きく違う場合は、申告漏れの可能性を確認しましょう
  • 不明点があれば、自治体や税務署、税理士へ相談することをおすすめします

住民税決定通知書には「税額控除額」などの欄があり、ここにふるさと納税による控除額が反映されます。

ご自身で概算の控除見込み額(寄附額の合計から、自己負担2,000円を差し引いた金額が目安)をあらかじめ把握しておき、通知書の記載内容と照らし合わせる習慣をつけておくと、控除漏れに早く気づけます。

 

年末に慌てないための実務的な対策

落とし穴の多くは、年末の駆け込み対応から生まれます。こうした事態を防ぐため、次のような準備を早めに進めておきましょう。

  • 寄附先を5自治体以内に管理する
  • 申請書や本人確認書類を早めに準備する
  • 医療費控除や副業申告の予定がある人は、最初から確定申告前提で進める
  • 寄附金受領証明書(または電子発行の証明書)を、確定申告が終わるまで捨てずに保管する
  • 家族名義の寄附や支払い名義の違いにも注意する

 

まとめ|ワンストップ特例は「使えなくなる場面」を知っておくことが大切

まとめ:一人で悩まず、ARK税理士法人へご相談ください

▶関連コラム:ココが違う!ARK税理士事務所と一般的な税理士事務所│5つの強み、サポートの実例を紹介

ワンストップ特例は、確定申告なしでふるさと納税の控除を受けられる便利な制度です。

控除の合計額は確定申告と変わりませんが、所得税の還付を挟まず、全額が翌年度の住民税から控除される点も、あわせて押さえておきたいポイントです。

ただし、医療費控除・住宅ローン控除の初年度・副業所得といった事情がひとつでもあれば、申請していても無効になります。
さらに、6自治体以上への寄附や申請期限の遅れ、住所変更といった手続き面の落とし穴も存在します。

大切なのは、「申請したから安心」で終わらせず、確定申告が必要になった際にはふるさと納税分も必ず一緒に申告すること、そして住民税決定通知書で控除の反映を確認することです。

ご自身のケースでワンストップ特例が使えるのか、確定申告が必要になるのか判断に迷う場合は、ARK税理士法人までお気軽にご相談ください。

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執筆者

ARK税理士法人代表税理士

橋場 和弥

高校卒業後は建設業へ就職。頭にタオルを巻いて現場仕事していました。その後ケーブルテレビ工事業を経て、税理士業へ転職。小規模事務所、大手税理士法人を経験し、税理士業界17年目で独立開業いたしました。税理士として異色の経歴ですが、だからこそ出来る他にはないサービスがございます。

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