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【お得に返済!?】奨学金返還支援制度を分かりやすく解説!

奨学金の返済負担を企業が支援する「奨学金返還支援制度(代理返還)」をご存じですか?

本制度を活用すれば従業員の奨学金を会社が代わりに返済でき、福利厚生の充実と節税対策の両立が可能になります。

採用活動でも好印象を与えられる本制度、ぜひ導入を検討してみましょう。

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奨学金返還支援制度とは?

奨学金返還支援制度とは?

企業が従業員の抱える奨学金返還を支援する本制度、はじめにどういった制度なのか概要をご紹介します。

制度の概要と対象者

本制度は、日本学生支援機構(JASSO)の奨学金を利用している従業員に対し、企業が返済金の一部または全額を代理で支払う仕組みです。

対象者は、日本学生支援機構の第一種または第二種奨学金の返還義務がある従業員で、企業ごとに定める雇用形態や勤続年数などの要件を満たしている必要があります。

(引用)日本学生支援機構 企業等の奨学金返還支援(代理返還)制度

給与支給と返済との違い

従来、企業が返済支援を行う場合は給与に上乗せして支給する形式が一般的でしたが、その場合は所得税や社会保険料の負担が発生します。

一方、返還支援制度では企業が日本学生支援機構へ直接送金するため、所得とは見なされず非課税扱いになり、従業員の手取りを減らさずに返済ができる点が大きな違いです。

橋場先生

広くは知られていない制度ですが、本制度、実はかなり使える節税策です。
福利厚生として整備しつつ経費にも計上できますので、一石二鳥の制度といえます。

導入に興味を持った経営者の方は、ARK税理士法人までお気軽にご相談ください。

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企業が奨学金返還支援制度を導入する4つのメリット

より具体的に奨学金返還支援制度を活用する際のメリットを確認しましょう。

まずは企業が採用するべき4つの理由を解説します。

奨学金返済支援制度のメリット(企業側)

  • 会社の経費として損金算入できる
  • 社会保険料がかからない
  • 賃上げ促進税制の対象になる
  • 求人や広報面でのメリットがある

会社の経費として損金算入できる

会社の経費として損金算入できる

本制度を通じて企業が従業員の奨学金を返済した場合、その金額は給与として損金算入でき、法人税の課税所得を圧縮できます

福利厚生費として処理できるため、支出がそのまま経費計上されるのは大きな利点で、節税効果を高めることが可能です。

社会保険料がかからない

標準報酬月額の算定の元となる報酬に含まれないことから、健康保険や厚生年金などの社会保険料算定の対象外となります

通常の給与支給と比べて企業、従業員ともに経済的な負担が軽くなる点が特徴です。

▶関連コラム:【事業主必見】国民健康保険を0円にする方法とは?

賃上げ促進税制の対象になる

企業が支払う返還支援金は賃上げ促進税制の適用対象となり、一定の要件を満たす場合には法人税の税額控除を受けられます。

単なる福利厚生にとどまらず、税制上のメリットが生じる点は多くの企業にとって魅力的です。

▶関連コラム:【中小企業必見】実際に従業員の給料を月10万円上げるとどうなる?賃上げ促進税制について

求人や広報面でのメリットがある

求人や広報面でのメリットがある

本制度を導入すると、日本学生支援機構の公式サイトに奨学金支援企業として掲載されるため、学生や求職者からの認知度向上が期待できます。

「奨学金返済をサポートしてくれる企業」という好印象が生まれ、採用活動や企業ブランディングの面でもプラスに働く点が魅力的です。

 

奨学金返還支援制度、従業員にとってのメリットは?

続いて、会社で働く従業員にとってのメリットをお伝えします。

奨学金返済支援制度のメリット(従業員側)

  • 所得税が非課税になる
  • 支払手続きの手間がなくなる

所得税が非課税になる

通常、企業から支給された給与は課税対象となり、所得税や住民税が発生します。

しかし本制度では、企業が奨学金の返済を直接日本学生支援機構に送金するため、従業員の所得とはみなされず非課税扱いになります。

手取りが減らず、実質的に返済負担を軽減できる点が大きな魅力です。

支払手続きの手間がなくなる

本制度では、企業が毎月の返済額を日本学生支援機構に直接送金する仕組みとなっており、従業員が自身で振込を行う必要がありません。

このため、支払い忘れや入金ミスの心配がなくなり、精神的負担も軽減されます
忙しい社会人にとっては、確認しておきたいメリットのひとつです。

橋場先生

奨学金返還支援制度は、企業にも従業員にも大きなメリットがある制度です。
導入には一定の準備が必要ですが、節税や採用強化にもつながります。

具体的な導入方法は、ARK税理士法人までお気軽にご相談ください。

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制度導入に必要な準備と流れを解説

奨学金返還支援制度を導入するには、単に奨学金の返済を肩代わりするだけではなく、社内および公的な手続きが必要です。

導入前に社内規定を作る

制度を導入する際は、まず社内で制度運用ルールを明文化する必要があります。

たとえば、対象となる従業員の条件(勤続年数・雇用形態など)や支援額の上限、支援期間などを明確にし、就業規則または社内規定に盛り込みます。

返還支援申請、スカラKIへの登録

社内規定の整備が完了したら、次は日本学生支援機構への申請が必要です。

企業は「代理返還申請」を行い、日本学生支援機構の「スカラKI(スカラケイアイ)」という専用システムに登録します。

登録が完了すると、企業から日本学生支援機構への送金が可能となります。

 

まとめ

奨学金返還支援制度は、企業と従業員の双方にとってメリットのある制度

奨学金返還支援制度は、企業と従業員の双方にとってメリットのある制度です。

給与支給と違い非課税で社会保険料もかからず、経費として処理できるため節税効果も期待できます。

人材確保や福利厚生の充実を図りたい企業にとっては、導入を検討する価値の高い制度です。

導入時には制度設計や社内整備が必要ですので、不安な点や疑問点についてはARK税理士法人にお気軽にご相談ください。

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執筆者

ARK税理士法人代表税理士

橋場 和弥

高校卒業後は建設業へ就職。頭にタオルを巻いて現場仕事していました。その後ケーブルテレビ工事業を経て、税理士業へ転職。小規模事務所、大手税理士法人を経験し、税理士業界17年目で独立開業いたしました。税理士として異色の経歴ですが、だからこそ出来る他にはないサービスがございます。

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